
性癖という言葉は、どこか特別で過激なもののように扱われがちだけど、
実際はもっと身近で、もっと静かな“好み”の集合体だと思っている。
強い刺激が好きな人もいれば、
雰囲気や距離感を大切にする人もいる。
言葉よりも仕草に惹かれる人もいれば、
シチュエーションや空気感に価値を感じる人もいる。
それらは誰かに誇るためのものではなく、
「自分だけがわかっていればいい感覚」に近い。
面白いのは、
その好みが固定ではなく、年齢や経験、気分によって少しずつ変わっていくことだ。
昔は興味がなかったジャンルに惹かれたり、
逆に、以前ほど刺さらなくなったりする。
たぶん大切なのは、
“正しいかどうか”ではなく、
「今の自分にしっくりくるかどうか」なんだと思う。
誰にも見せない好みを、
無理に否定せず、無理に誇らず、
静かに認めてあげられる夜があってもいい。